【推理・アドベンチャー名作】『Tails Noir』ってどんなゲーム? ノワールな世界観と美しいドット絵世界をPS Plusで遊べる

PSplusフリープレイおすすめ

んびり小説を読むように楽しめるゲーム。

それなら、推理アドベンチャーものがオススメです。

しかも、人間のキャラではなくて、オシャレで渋い雰囲気の動物キャラが出てくるとなれば
お酒でも飲みながらしっとりと酔いしれること間違いなし!

今回は『Tails Noir』(テイルズノワール)
※旧タイトルBackbone

を紹介します!

ネオン煌めく獣たちの街で、アライグマ探偵が闇に挑むポストノワールの物語

  • ジャンル: ノワール調ストーリーアドベンチャー(探偵ミステリー)
  • プレイ時間目安: 約5時間(※メインストーリー 5~6時間程度でクリア可能)
  • オススメポイント:ノワール映画さながらの退廃的世界観とジャズが彩るダークな雰囲気
  • 息を呑むほど緻密で美しいピクセルアート表現
  • 私立探偵として陰謀を追うミステリー要素と個性的なキャラクターたち

こんな人におすすめ:
ハードボイルドな探偵もの・フィルムノワールの雰囲気が好きな人
物語重視のゲーム(テキストを読むアドベンチャー)が好きな人
美麗なドット絵や独特の世界観を短時間で味わいたい人

Tails Noirってどんなゲーム? アライグマ探偵が挑む異色ノワールADV

※薄汚れたオフィスで依頼人(カワウソのオデット)から夫の調査を受ける主人公ハワード

Tails Noir』(旧タイトル「Backbone」)、
動物たちが人間のように暮らすディストピア都市バンクーバーを舞台にしたポスト・ノワール調の冒険物語です。

プレイヤーは一見「え?StarFox?」
って見間違うようなアライグマの私立探偵ハワード・ローターとなり、ある浮気調査の依頼をきっかけに街の闇深い陰謀へと足を踏み入れていきます。

ジャンルとしては横スクロール型のポイント&クリックアドベンチャー寄りで、
プレイヤーは街中を探索して手がかりを集めたり、住人に話を聞いたりしながら事件の真相に迫っていきます。

本作は2021年にEggNutというインディーゲームスタジオから発売されたデビュー作。

当初PCで高評価を得て話題となり、その後PS4/PS5など各プラットフォームにも展開されました。
現在はPS Plus Extra以上の加入者であれば追加費用なしでプレイ可能!!
手軽にこの独特な世界観を体験できます。

物語の前日譚を描く続編『Tails Noir Preludes』も存在しますが、こちらは2023年にPC向けに発売されたもので、現時点でプレイステーションでは未配信です。

ダークな世界観と落ち着いた雰囲気のドットビジュアル表現

本作最大の魅力は、何と言っても世界観の作り込みと落ち着いたビジュアル表現の美しさです。

オシャレで渋く落ち着いた雰囲気のドット絵

舞台となる架空のバンクーバーはネオン輝く街並みの裏に差別や貧困、腐敗が渦巻くディストピア。
フィルムノワール映画を彷彿とさせる退廃的なムードが全編に漂っています。

移動の際は、2D横スクロールが基本となります。

登場人物は全て動物に擬人化されていますが、可愛らしさよりも人間臭さや世知辛さが強調されており、その暗く渋い雰囲気に惹き込まれることでしょう。
ここが、大人の雰囲気をめっちゃ醸し出していてオススメしたいポイントなんです!

特筆すべきはピクセルアートによる圧巻のビジュアルです。

背景やキャラクターは細部まで緻密にドットで描き込まれ、さらに動的ライティングやボリューメトリックフォグ(体積霧)といった現代的なエフェクトが組み合わさることで、ただのレトロ風ドット絵に留まらない立体感とリアリティを生み出しています。
この懐かしさがありつつも、古さは感じさせない空間に一気に引き込まれますよね。

海外のレビューでも実際に

Hands down, one of the most beautiful games I’ve ever seen(間違いなく今まで見た中で最も美しいゲームの一つだ)」

と絶賛されるほど、その映像美は高い評価を受けています。

音楽も渋くて雰囲気にマッチしている

また、音楽(BGM)や音響も雰囲気作りに一役買っています。

ジャズを基調とした渋いサウンドトラックは物語のムードにぴったりで、ウッドベースやブラスが響く退廃的なジャズが夜の街を彷彿とさせます。

ジャンルが推理探偵もの・アドベンチャーなのであくまでもBGMに徹していて静かな場面も多いですが、それが逆に孤独感や緊張感を演出し、要所で流れる音楽がより印象的に感じられるでしょう。
最高の雰囲気を作ってくれるサウンドです。

葉巻の匂いが漂い、ジャズが流れてくるような雰囲気」と評されたそのサウンドは、まさにノワール世界を完成させる最後のピースです。

探偵アドベンチャーとしてのゲームプレイ

作品の印象

ゲームプレイはほぼ物語重視の推理アドベンチャー
複雑な操作やアクション要素はほとんどありません。

プレイヤーは横スクロールで美麗なステージを移動しながら、調べられるオブジェクトや話しかけられるNPCに近づいて調査を行います。

基本的には会話と探索が中心で、何かを「操作する」よりは対話を通じて情報を集め、ストーリーを進めるゲームだと言えます。

ゲームの進め方

会話中には頻繁に選択肢が登場し、プレイヤーはハワードの受け答えを好きなように選べます。

選択肢次第で相手の反応が多少変わることはありますが、物語全体の大筋が分岐することはなく、どの選択をしても“結末自体は変わらない”点は留意が必要です。

実際、海外レビューでも選択肢はいくつもあるが全て同じ結論に至り、ストーリーに影響を与えないと指摘されています。

ストーリー分岐はなくゲーム性よりも「ハワードとしてどんな態度を取るか」というロールプレイを楽しむ感覚に近いみたいですね。
ゆっくりと小説を読むような感覚でインタラクティブなポイントがあるといった印象です。

謎解きやアクションも

一応、ステルス(隠密行動)や軽いパズル要素も序盤に存在します。
例えば最初の舞台では、高級クラブ「バイツ」に忍び込むためにビル裏手をよじ登ったり、物陰に隠れて用心棒の視線をやり過ごすといったシーンがあります。

プロローグ部分には謎解きも含まれており、複数のルートでクラブに潜入することができるなど工夫が感じられます。

ただしこれらのゲーム的な仕掛けは前半に集中しており、中盤以降はほぼテキストノベル形式で進行します。
謎解きも「ほんのり」ある程度で難しくはなく、アクション的な操作も要求されないため、純粋に物語を読み進める作品と割り切ってOKです。

Tails Noirの魅力は「音」と「間」と「しっぽ」にある

『Tails Noir』は派手な演出や爽快なアクションではなく、
音と光とドットの優しさで語りかけてくる探偵劇

落ち着いた渋めの音楽が流れ、
探偵ものにぴったりな会話がテンポ良く展開されるこの作品は、
リビングのライトを少し落として、お酒や紅茶片手にのんびりプレイするのが最高です。

高品質なドット絵で描かれるキャラたちは、
しっぽがぴょこぴょこ揺れていたりして、目を凝らすとちょっと癒やされる仕掛けも◎。

そして何より、どこか懐かしいのに洒落てるテキスト表現。
探偵小説の世界を、静かに自分のペースで読み進めているような感覚になります。

眠くなる? えぇ、いい夢が見られそうな心地よさです。

ネタバレなしストーリー解説 – 急展開する物語の行方

物語序盤、ハワードは行方不明の夫の調査を依頼され、足取りを追っていく中で高級ナイトクラブ「バイツ」に辿り着きます。

そこで彼は衝撃的な秘密を目撃し、単なる不倫調査だった事件は一転して街全体を揺るがす陰謀へと発展していきます。

最初は「しがない探偵が身の丈以上の大事件に巻き込まれる」という王道ハードボイルド展開で、プレイヤーも先の読めない謎にグイグイ引き込まれていきます。

ストーリーが急展開!?

しかし、本作のストーリーは中盤から大きく様相を変えます

ある出来事を境に物語の方向性がガラリと転換し、プレイヤーの予想を大きく裏切る展開が待ち受けています。

この急展開について具体的に語るとまぁネタバレになるため避けますが、国内外のレビューでも
物語の中盤から豹変し、初めの雰囲気を期待していた人は『話が違う』と感じるかもしれない
と言及されているほどです。

前半は猟奇的な猟奇事件や社会の腐敗を暴くミステリー色が強かったのに対し、後半はより奇妙なSF的要素や哲学的テーマが前面に出てくるため、人によって好みが分かれる内容かもしれません。

考察要素はあるのか?

物語自体は最後までノワール調のハードな空気で一貫してます。
決して勧善懲悪のスッキリ爽快な結末にはなりません。

「正義のヒーローが悪を倒す」ような物語ではなく、むしろ社会の闇に巻き込まれた一介の探偵の悲哀を描いた渋いストーリーです。

結末についても多くの謎や余韻を残すため、遊び終えた後に様々な解釈や考察ができるタイプの作品と言えます。
「我らは変わるが、何も変えない」というゲーム内の印象的な一節が示す通り、プレイヤーに答えを委ねる余白の多いエンディングとなっています。

海外レビュー・ユーザーの声

本作はその独創的な前半賛否を呼ぶ後半展開によって、国内外で評価が分かれる作品でもあります。

例えばPush Squareのレビューでは「物語は途中から脱線し、最後は何一つ解決せずプレイヤーを置き去りにする」と酷評されつつも、「音楽とビジュアルは素晴らしい」とサウンド&グラフィック面は高く評価されました。

また別の海外レビューでは「最終的な締めくくりに不満は残るが、それでもぜひ続編が欲しくなるゲームだ」とも述べられています。

未完な物語に物足りなさを感じつつも世界観自体は好評な様子が窺えます。

実際にコミュニティでも、本作の展開について様々な声が上がっています。
ある海外ユーザーは…
前半の世界、アートスタイル、キャラクター、プロットの全てが文字通り10/10だった。

と大絶賛する一方で、後半は駆け足で、それまで築き上げたものを放り投げてしまった
と物語の失速に落胆する声を寄せています。

結末について「近年で最も失望したエンディングの一つ」と憤る意見もあり、
ラストの展開はかなり見る人を選ぶようです。

一方で「最後の1/4は失速したものの最終的には楽しめたし、将来またプレイするかもしれない
と前向きなユーザーも。

ダークな世界観やミステリー部分に魅了されたプレイヤーも確かに存在します。
無料デモ版(プロローグ部分)の評価がSteamで「圧倒的に好評」だったのに対し、製品版は「賛否両論」だったというデータもあり、多くの人が序盤の探偵ノワール路線を支持していたことが伺えます。

完全に好みが分かれる作品って感じですね。

「前半は最高だが後半で評価が割れるゲーム」というのが、総合的なプレイヤーの印象と言えるでしょう。

まとめ – 独特なノワール体験、試してみる価値アリ

『Tails Noir』は、ダークでスタイリッシュな世界観唯一無二のビジュアル
プレイヤーを惹きつける推理アドベンチャー作品です。

アライグマ探偵ハワードになりきってディストピア都市の闇を暴く体験は、他のゲームではなかなか味わえないかも知れません。とにかく渋い!

物語の後半については評価が割れるものの、ミステリー好きやノワール好きなら前半の展開だけでも十分に楽しめるはず!!

ゲーム自体も長すぎない適度なボリューム
PS Plusのカタログで「ちょっと気になる」と思ったらぜひ気軽にプレイしてみてください。

退廃的な街並みや哀愁漂うジャズ、個性的な動物キャラクター達による会話劇など、雰囲気重視の作品が好きな人には刺さるポイントが盛り沢山です。

アドベンチャーゲームって急ぐ必要もなくゆったりしている分、独特の雰囲気が楽しめますよね。
謎解きや推理小説好きな方、大人な印象の作品を楽しみたい方にはオススメ。

一方でアクション性や分岐のあるゲーム性を求める人にはやや物足りないかもしれません。

しかし、だからこそゲームというより一本の映像作品や小説を読む感覚で没入できるとも言えます。

PS Plusってこういう、思いもよらなったジャンルに出会えるのが魅力ですよね。
Extra以上に加入している方であれば追加コストなく体験できますので、暗く不思議な動物ノワールの物語にぜひ一度浸ってみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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